健康ペディア
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夏バテ注意!
梅雨も終わりに近づき、もう少しで夏本番です。暑い日が続くだけでなく、今年はコロナウイルスの影響でマスクをする事が多くなります。暑い日にマスクをする事で、熱中症になる人が多くなるのではと言われています。
また、この時期は暑さで食欲がなくなり、ついキンキンに冷えた飲み物や、食べ物などを選んでしまうことが多くなり、体調不良や夏バテを招きます。
私たちの体は、暑くなると汗をかくことで体内の熱を逃がして体温を調節しています。しかし、汗によって体の水分が失われると血液が濃縮しドロドロになります。血液がドロドロになると、血管が詰まりやすく、脳梗塞などの重大な病気を引きおこす要因にもなります。
暑さに負けないためにも夏こそ食生活を整え、暑い夏を乗り越えましょう!【夏の水分補給】
水分補給はただ水を補給すればいいというものではありません。汗を大量にかくと、体内の水分とともにミネラルも失われます。水だけを補給すると、血液中のミネラル濃度が低くなって、熱中症の症状が出たり、尿として水分を排泄してしまい、脱水症状をきたすこともあります。喉が渇いたと感じるときにはすでに脱水は始まっているので、こまめに水分とミネラルを補給しましょう。
また、夏野菜には水分が多く含まれ、体の熱を下げる働きがあります。特に、キュウリやズッキーニ、スイカなどのウリ科野菜は水分が多く含まれるのでおすすめです。【夏バテ予防に効果的な栄養素】
「ビタミンB₁」がおススメです。ビタミンB₁は、糖質をエネルギーに変換してくれるので、疲れにくくなったり、疲労回復にも役立ちます。
ビタミンB₁は、豚肉や、うなぎ、レバー、豆類などに多く含まれ、にんにくやネギに含まれるアリシンと一緒に取ることで吸収率がアップします。【麺類だけではダメ!】
夏といえば、そうめんやお蕎麦などの冷たくてのど越しの良い麺類が最適です。しかし、麺類だけだと糖質に偏り、たんぱく質、ビタミン、ミネラルといった栄養素が不足しがちになります。
●麺類を食べるときの注意点●
・大根おろし、きゅうり、トマト、オクラなどの野菜や、肉、卵、納豆などのたんぱく質を麺にプラスするだけでもバランスがUPします。他にも、小鉢を1品プラスするのも良いでしょう。
・ショウガやシソ、香辛料などをちょい足しして食欲増進を図りましょう。また、酢やレモン、梅干しなどは、クエン酸が含まれるため、疲労回復にも役立ちます。
・麺類を良く噛まずに飲み込んでしまいがちですが、しっかりかんで食べましょう。夏バテで胃腸が弱っているところへ良く噛まずに食べると胃に負担がかかり、消化不良になります。今年の土用の丑の日は、7月21日です。
しっかり栄養を取って、しっかり休養して、猛暑を乗り越えましょう! -
菌にご注意
5月10日に奄美が、5月11日に沖縄が梅雨入りをしました。昨年よりも4~5日早い梅雨入りとなったようです。これから全国的に梅雨入りが予想されます。
ジメジメして蒸し暑くなる梅雨・・・。この梅雨の時季を好むのが「菌」です。
これからの時季はこの「菌」が大繁殖しやすい時期となります。「菌」を放置するとどのような影響があるのでしょうか?
「菌」の繁殖を防ぐことができないと、病気になる確率が高くなります。特に抵抗力の低いお年寄りや赤ちゃん、疲れなどで体力が弱っている時などは要注意です。そんな「菌」に強い食材を紹介していきます。
●梅干し
梅干しに含まれるクエン酸には殺菌力があり、食中毒の原因となる菌の繁殖を防いでくれます。そのクエン酸には唾液の分泌を促す作用があり、梅干し自体の抗菌作用と唾液の殺菌作用で食中毒を防ぐことができます。しかし、梅干しは接触している周りの部分しか殺菌作用が無いので、注意が必要です。お弁当に入れるときは、細かく刻んでご飯に混ぜるのが効果的です。
●お酢
お酢には防腐作用のほか、酢酸による抗菌効果があります。お米を炊くときにお酢をスプーン1杯加えると、菌の繁殖を防ぐことができます。ハンバーグを作る時にお酢を少量加えると、痛みにくく美味しく焼きあがります。
●わさび
わさびの辛味成分には食中毒の原因となる細菌の増加を防ぐ効果があります。わさびの防カビ・防臭効果を利用したシートもあります。わさびソースを使ったおかずをお弁当に入れたり、お弁当の蓋にわさびを薄く塗ったりすると効果的です。
●生姜
生姜に含まれる辛味成分には殺菌作用と酸化防止効果があります。肉料理や魚料理にも生姜は相性がいいので、おかずに取り入れるといいですね。
●大葉
大葉には独特の香りと辛味があります。その成分には殺菌作用や防腐効果があります。食塩と一緒に使うことで殺菌作用をさらに発揮しますので、ご飯に混ぜたり、おかずに混ぜたりすると効果的です。 -
免疫力を高める成分
「免疫」とは外から進入したウイルスや細菌などやガン細胞などを常に監視して撃退する自己防衛システムのことです。ひと言で言うと『からだを守る力』です。身体の中では毎日ガン細胞が発生したり、空気中にいるウイルスや細菌などの異物を吸い込んだりしています。でも多くの人は病気にかかりません。それはなぜかというと、「免疫力」が備わっているからです。
しかし、免疫力は20歳前後をピークに徐々に衰えていきます。つまり何もしなければ、どんどん免疫力は弱まってしまい、病気にかかりやすくなります。
また、免疫力は体温とも関係しています。免疫力が正常に保たれる体温は36.5℃程度といわれおり、体温が1℃下がると免疫力は30%下がり、1℃上がると免疫力は最大約5倍UPするとも言われています。
それでは免疫力を高めるにはどうしたいいでしょうか? それは難しいことではありません。適度な運動をする、しっかり睡眠をとる、シャワーではなくしっかり入浴をする、毎日笑う、栄養バランスの取れた食事をする、などがあります。つまり、普段の生活習慣を見直し、改善するだけでも免疫力を高めることができるのです。
ここでは免疫力を高めるといわれている成分と食材をいくつか紹介していきます。●β-カロテン:粘膜を健康に保つ、肌荒れ予防、視力の向上・改善など
主な食材・・・緑黄色野菜(にんじん、ほうれん草、ブロッコリーなど)、柑橘類など
●β-グルカン:免疫力UP、腸内環境を整える、コレステロール値の低下など
主な食材・・・きのこ類(椎茸、舞茸、エリンギ、なめこなど)、パン酵母、大麦など
●フコイダン:免疫力UP、胃粘膜の保護、生活習慣病の予防など
主な食材・・・海藻類(モズク、メカブ、コンブ、アカモクなど)
●乳酸菌:腸内環境を整える、免疫力UP、美肌、コレステロール値の低下など
主な食材・・・ヨーグルト、チーズ、漬物、味噌など
●サポニン:疲労回復、肝機能を高める、免疫力UP、肥満予防など
主な食材・・・高麗人参、大豆、黒豆、ヘチマなど
●亜鉛:免疫力UP、疲労回復、デトックス効果など
主な食材・・・牡蠣、ホタテ、鳥のささみ、赤身肉、卵、アーモンドなど
●セレン:抗酸化作用、免疫力UPなど
主な食材・・・いわし、マグロ、あわび、かつお、さば、ねぎ、玉ねぎなど
●ポリフェノール:抗酸化作用、コレステロール値の抑制、免疫力UP
主な食材・・・ワイン、お茶、ブルーベリー、カシス、桃、大豆など
●オメガ3脂肪酸:血液サラサラ効果、血栓予防、血圧低下、免疫力UPなど
主な食材・・・DHA⇒青魚、まぐろ、さば、かつおなど
EPA⇒いわし、さば、あじなど
α-リノレン酸⇒エゴマ、大豆、亜麻、アブラナ
●たんぱく質:細胞の材料なので免疫細胞を形作るうえで欠かせない成分
主な食材・・・納豆、豆乳、ツナ缶、鶏ささみ、鶏むね肉、豚ヒレ、枝豆など -
旬の食材
人間に性質があるように、食物にも味や効能などの性質があります。日本には四季があり、その四季に合わせた食材、そして最も味の良い時期が、“旬”というものです。
日本人が“旬”を言いはじめたのは、平安時代からだといわれています。朝廷の儀式で振舞われた季節の料理が転じて、野菜・果物・魚介類に限って、“旬”という言葉が使われるようになったといわれています。
旬といわれる食材には、夏なら体を冷やし、冬なら体を温めるというように、体にうまく働きかけてくれるものがたくさんあります。また旬の食材を使うと、おいしさだけではなく、栄養価も高くなるといわれています。それでは、春が旬の食材(3月~5月)を紹介していきます。
【野菜】
菜の花、ふきのとう、タラの芽、ニラ、春菊、かぶ、みつば、ワラビ、ゼンマイ、
うど、アスパラガス、筍、さやえんどう、新キャベツ、新玉ねぎなど
【果物】
はっさく、いよかん、あまなつ、デコポン、びわ、いちご、キウイ、マンゴー、
メロン、ライチなど
【魚介類】
サワラ、サヨリ、タイ、サバ、カマス、タチウオ、カワハギ、カツオ、サザエ、
ハマグリ、タコなど春が旬の食材は、ビタミン類、特にビタミンCやミネラルなどの栄養素が豊富です。野菜では、菜の花やフキノトウ、タラの芽やニラなど、春野菜は香りが強いものや芽物野菜が多く、これらには解毒効果や排出力が高いのが特徴です。
果物では、イチゴや夏みかん、キウイなどビタミンCが豊富な食材が多くなります。ビタミンCはお肌や体を元気にしてくれます。
魚介類ならあっさりして脂肪分が少なめの物が多く、冬に不足しがちなビタミンやミネラルを補ってくれます。
季節の変わり目は、気温の変化が激しくなり、体調を崩しがちになります。新年度の初めから体調を崩さないよう、この時期に必要な栄養素をしっかり取り入れて、毎日を健康に過ごしましょう! -
節分と大豆の栄養
2月3日は節分ですね。節分は季節の変わり目となる立春の前日です。旧暦では春から新しい年が始まったため、節分は大晦日に相当する大切な日で、新年を迎える為の邪気祓いが行われていました。その名残で『豆まき』が現在も各地で行われていますね。この『豆まき』で使われる大豆は、味噌や醤油、納豆など色々な形で日本の食卓を支えてきました。いわば日本のスーパーフードといえます。以前も大豆の栄養についてご紹介しましたが、主な栄養や効能について、再度ご紹介しますね。
・蛋白質:血液や筋肉などの体を作る主要な成分。酵素などの生命の維持にかかわる成分やエネルギー源にもなります。
・食物繊維:人の消化酵素では消化できない成分。便のかさを増やして腸の調子を良くしてくれます。
・脂質:体を動かす際のエネルギー源となる成分。体の生命維持に必要な必須脂肪酸であるリノール酸を多く含んでいます。
・マグネシウム:骨や歯の形成に必要なミネラル。神経の興奮を抑制したり血圧の維持などの重要な働きに利用されています。
・亜鉛:骨や肝臓、腎臓、筋肉に存在するミネラル。体の中の新陳代謝に関わる酵素の成分や蛋白質を合成する働きがあります。
・カルシウム:骨や歯などを作るのに必要なミネラル。他に止血作用や神経の働きや筋肉運動など生命の維持や活動に重要な働きがあります。
他にもカリウムや鉄分、ビタミンB群やビタミンEも含まれており、他の食材とバランスよく組み合わせるとより多くの栄養が効率よく摂れます。大豆は認知症予防効果が期待できるレシチン、生活習慣病予防が期待できるイソフラボンなども含まれる注目の食材です。是非、蒸し大豆や納豆、豆腐や豆乳などで、一日1回は大豆製品を使った献立を取り入れて下さいね。